ダイエットや健康目的で注目されているもち麦。もち麦を食べるとおならが出すぎて止まらないという声があります。その原因と対策について紹介します。
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もち麦を食べるとおならが出すぎて止まらない?
個人差があるようですが、ネット上では「もち麦を食べるとおならが出すぎて止まらない」と話題です。
実際にいくつかTwitterの声を取り上げてみました。
皆さん一様におならが止まらないってつぶやかれてますね。
調べてみたところ、確かに、もち麦のように食物繊維を多く含む食品を食べると、腸内でガスが発生しやすくなり、その結果、おならが多くなることがあるようです。サツマイモを食べるとおならが出るというのと同じですね。
もち麦を食べるとおならが出すぎて止まらない原因は?
もち麦を食べるとおなら出すぎて止まらない原因は食物繊維の働きによるものといえます。
もち麦に含まれる食物繊維は分解されずに消化器官を通過し発酵します。その過程で、二酸化炭素や水素、メタンなどのガスが発生するメカニズムです。
Harvard Review of Nutrition(2015年)に掲載されたレビューでも、もち麦に含まれる大量の食物繊維は、鼓腸を著しく増加させる可能性があることがわかっています。鼓腸とは、消化中にガスが放出されることを表す言葉です。もち麦を食事に取り入れると、鼓腸の主成分である硫化水素やメタンの発生を増加させるのです。
そもそも、おならは腸内で発生したガスと口から飲み込んだ空気が合わさったものです。腸内細菌のバランスが崩れたときや、早食いをしたりガムなどを多く食べたときに、口から入る空気が増えて出やすくなると言われています。もち麦を食べ始めておならが増えたというのは、これまであまり食物繊維を摂っていなかった場合にとくに顕著となると考えられます。
もち麦を食べるとおならが出すぎて止まらないときの対策は?
もち麦を食べるとおならが出すぎて止まらないときはどのようにするとよいのでしょうか。
急に増加した食物繊維によって、腸内バランスが崩れている可能性がある場合には、もち麦の摂取量を減らして様子を見ていくのがおすすめです。あわせて、消化を助け、空気を飲み込まないために、よく噛んでしっかり水分を摂取することも重要です。
ただし、もち麦をいきなるゼロにするのは避けたほうがよいです。食物繊維によって腸内環境に変化が起きている過程が台無しになってしまうからです。食物繊維が腸内の善玉菌を促進することによって消化器系の健康が徐々に改善されていきます。食物繊維には便をかさ上げする働きもあるので、便が出やすくなり、消化管内にガスがたまるリスクも軽減されます。同時に、食物繊維は食べ物をよりゆっくりと効率的に分解するのを助けるので、消化器官内にガス溜まりができるのを抑えることができます。
また、善玉菌を多く摂取することも腸内バランスを整えるうえで良いとされています。善玉菌は、プロバイオティクスという、食べると健康に良い影響を与える生きた微生物のことで、ヨーグルト、味噌、キムチ、漬物などに含まれています。プロバイオティクスは腸内のガスの発生を抑えることができるので、もち麦を食べる際に積極的に食べるのがおすすめです。
それでも、おならが止まらないという場合には、ガスが発生する原因や最適な治療法を判断するために、迷わず医師に相談してください。
まとめ
もち麦を食べるとおならが出すぎて止まらない現象と、その原因と対策について紹介しました。良くも悪くも優れた食物繊維によるものなので、欲張って多くのもち麦を食べ始めるのではなく、様子を見ながら徐々に増やしていくのがよいですね。もち麦を2ヶ月近く食べ続けている筆者としては、麦ご飯であれば1.5割の割合から始めるのがおすすめです。