健康増進やダイエット目的で食べられることが多い麦ご飯。学校給食でもおなじみの存在です。なぜ麦ご飯が学校給食で出されているのか解説します。
麦ご飯が給食に出る理由は白米よりも栄養価が高いから
麦ご飯が学校給食に出されるのは、ヘルシーで栄養価が高いからです。大麦は食物繊維をはじめ、重要なビタミンやミネラルを多く含む穀物です。限られた給食費の中で栄養所要量を満たすために、米よりも栄養価のある大麦が使用されています。

明治時代の海軍内で流行った脚気を治すために麦ご飯が取り入れられたのも有名で、刑務所でも健康維持を理由に取り入れています。

日本の学校給食では栄養計算が行われている
日本では、全国の学校給食で質の高い給食が提供されるよう、栄養計算が徹底して行われています。炭水化物、たんぱく質、脂質、ナトリウムなどの栄養価を細かく計算し、子どもが健康で長生きするために必要な栄養素がバランスよく含まれている給食に仕上げています。
また、 栄養計算は、学校が食育を推進し、栄養価の高い食品を選ぶことの重要性を子どもたちに教える手段でもあります。どんな食べ物が健康的で、どんな食べ物に不要なものが含まれているかを理解することで、子どもたちはおやつや食事を選ぶ際に賢明な判断ができるようになります。そして、学食で学んだことを日々の生活に生かすことで、食習慣を改善することができるのです。
麦ご飯が出されている背景には、しっかりと必要な栄養素が計算されていることもあるのです。
給食のカレーのお供として麦ご飯が出ることが多い
麦ご飯が出ることが多い給食としては、カレーと一緒のときが多いと言われています。
麦ご飯は、大麦独特の食感や風味があるため、多くの子どもたちが食べやすいようにカレーと一緒に出されているのです。
いつ頃から麦ご飯は給食で食べられている?
麦ご飯は、奈良時代から続く日本の伝統的な食事で、大麦と白米を一緒に炊飯したものです。1960年代から、学校給食として出されるようになったと考えられています。大麦の豊富な食物繊維は腸内環境を整え、学童の健康増進につながると考えられています。麦ご飯は日本全国の学校で定期的に提供されており、学校給食の定番メニューとして長く親しまれています。
日本の学校給食で麦ごはんが食べられている地域は?
麦ご飯は日本全国の学校給食で食べられています。中でも北海道、東北地方では、大麦の国内生産量が多いため、より多くの学校で食べられているようです。多くの学校では、地元産の大麦が食べられています。ただし、同じ都道府県だとしても、地域や年代ごとに違いがあるため、全ての日本人が麦ご飯を給食で食べていたとはいえないようです。
ちなみに、日本の大麦生産地を見ると、北は北海道が最も多く、日本全体の大麦生産量の61.3%を占めています。次に大麦の生産に大きく貢献しているのは、本州北部の東北で13.2%、中国地方で8.7%を占めています。
麦ご飯は企業の社食としても出されている?
麦ご飯は官公庁や民間企業で社食としても提供されています。
麦ご飯、ビタミンやミネラルが豊富なうえに、GI値(グリセミック指数)が非常に低く、血糖値の急上昇を招きません。このため、麦ご飯は体重を管理しメタボを解消したい社員にも最適です。麦ご飯を社員食堂に導入することで、社員は栄養価の高い食事を選択することができ、仕事中の活力や生産性を維持することができるのです。

まとめ
今回は、学校給食で麦飯が出される理由について紹介しました。学校給食に麦ご飯を取り入れることは、子どもたちの間でも人気があります。さらに、栄養価が高いため、健康志向の保護者にとっても魅力的といえます。麦ご飯に抵抗感のない子どもには、ぜひ家庭でも麦ご飯を出してあげたいですね。

