「もち麦で下痢になるって本当?原因はフルクタン?どうしたら解消できる?」
今回は、もち麦を実際に1ヶ月以上食べ続けている筆者が、こんな疑問について掘り下げていきます。
▼もち麦を食べておならが増えたり便秘になったりする場合はこちら
もち麦を食べると下痢になるって本当?
もち麦を食べると下痢になると言われていますが、それは本当なのでしょうか?
筆者の場合、おならの増加やお腹の張りを感じることはありますが、下痢とは今のところ無縁です。
そこで、Twitterの口コミをチェックしてみました。
たしかに、もち麦で下痢になることはあるようです。
もち麦を食べることで下痢になる主な原因は、フルクタンという水溶性食物繊維の一種が含まれていることです。フルクタンは消化されにくいため、腸内の水分量が増え、下痢になることがあるようです。
「フルクタンって何?」というところから、詳しくみていきましょう。
もち麦を食べて下痢になる原因は?フルクタンが関係している?
フルクタンとは、穀物、果物、野菜など様々な食品に含まれる炭水化物の一種です。フルクトースとグルコースの分子がさまざまな形で結合してできています。フルクタンを含む食品には、小麦、大麦、タマネギ、ニンニク、アスパラガス、アーティチョーク、ネギなどがあります。
フルクタンを摂取すると下痢を起こすことがあります。そのメカニズムは、フルクタンが大腸で急速に発酵するためと考えられています。その結果、ガスや毒素の増加、水分量の増加、水分吸収の低下を招くため、下痢になることがあります。
もち麦で下痢になる場合、過敏性腸症候群の可能性もあります。過敏性腸症候群は、小腸で適切に分解されない炭水化物のグループであるFODMAPによって引き起こされることがあるからです。FODMAPの例としては、フルクタン(大麦や小麦に含まれる)、ガラクトオリゴ糖(豆に含まれる)、乳糖(牛乳やヨーグルトに含まれる)、果糖(果物に含まれる)、ポリオール(キノコ類やカリフラワーに含まれる)などが挙げられます。
どの食品が自分の消化器系の健康に良いのか悪いのか、医療機関に相談することが賢明です。
低FODMAP食とは?
蛇足ですが、「低FODMAP食」が健康に良いということが分かってきています。
ただし、低FODMAP食は、各個人に合った食事療法を確実に行えるよう、医療専門家の監督なしに行うべきではありませんので、注意しましょう。
もち麦で下痢になってしまった場合、解消方法はある?
もち麦を食べて下痢になってしまった場合、いくつかの段階を試してみてください。
まずは下痢の治療に専念しましょう。水分を十分に摂り、十分な休息をとることが重要です。市販の下痢止め薬も有効です。また、下痢の症状が出ている間は、脂肪分の多い食べ物、加工食品、甘い食べ物、揚げ物などの摂取を控えましょう。症状を悪化させる可能性があります。
さらに、プロバイオティクスという細菌や酵母が下痢のリスクを減らし、下痢の症状を和らげるのに役立つ可能性があるそうです。
プロバイオティクスとは、一般的に腸内環境に良いとされる生きた細菌や酵母のことです。プロバイオティクスを含む食品には、ヨーグルト、ケフィア、味噌、テンペ、キムチ、コンブチャ、ザワークラウトなどがあります。しかし、プロバイオティクスが下痢の緩和にどの程度有効であるかについては、さらなる研究が必要です。
次に症状が収まったら、下痢がもち麦によるものだったのか、本当に身体に合わないのか確かめていきましょう。合わない場合には、もち麦は避けるのが無難です。
まず、もち麦の量の減らして水分をしっかりと摂りながらよく噛んで食べるようにしてみてください。
1.5割もち麦ご飯にして、お漬物などの発酵食品と一緒に食べるのがおすすめです。咀嚼が苦手な場合には、水の分量を多くしてみてください。
ただ、根本的な下痢の症状を引き起こすリスクを減らすには、もち麦に限らず、小麦やニンニクなどフルクタンを多く含む食品の摂取を制限し、どの食品が自分の消化器系の健康に良いのか悪いのか、医療機関に相談することが賢明です。
まとめ
「もち麦で下痢になるって本当?原因はフルクタン?どうしたら解消できる?」について解説しました。
もち麦を少量から試して、よく噛んで水分をしっかり摂るようにしても下痢になってしまう場合は、体質によるものと考えられますので、もち麦の摂取は控えたほうがよいでしょう。